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新規就農応援事業

新規就農応援事業の実施概要

特集3食と地域支える農業にやりがい①(JAふくおか八女管内)

イチゴの栽培について真剣に話す入部さん(左)と石橋さん
イチゴの栽培について真剣に話す入部さん(左)と石橋さん

福岡県のJAふくおか八女管内は、イチゴ「あまおう」やナス、アスパラガスなど、施設園芸で新規就農を目指す人が多い。平成25年度は6人が、研修生としてベテラン農家のもとで学んでいる。

JAふくおか八女

イチゴの栽培を学ぶ入部晋哉さん(33)は、25年1月から八女市立野にある石橋渡さん(59)のハウスに通う。

入部さんは八女市の出身。サラリーマン家庭に育ち、熊本県で大学を卒業後、佐賀県にある生活雑貨の小売店などで働いた。もともと自然が好きだったが、本や 講演会で興味を持ち、就農を決めた。
「農業は人が生きていくのに大切な産業。お金や見た目だけでなく、何のために仕事をするのか、はっきりしている点がいい」という。

研修ではイチゴの苗の定植や管理、収穫やパック詰めなど、すべての作業を体験しながら学ぶ。
研修期間は26年5月までだが、独立してもすぐに聞きに来られる位置に、石橋さんのハウスはある。

入部さんは「地域のつながりを生かした方がいい」と考え、地元で就農する道を選んだ。
実際、県の八女普及指導センターやJA、市役所に行って相談するうち、現在の研修も決まったという。

イチゴ栽培歴40年の石橋さんは「若く、やる気のある人が研修したいなら、知っている限りを伝えたい」と話す。JAのイチゴ部会長を務めたこともあり、「産地を維持するには若い力が必要」という思いがあったそうだ。

入部さんは実家が持つ40アールの農地にハウスを建てて、就農する予定。将来は有機栽培で米や野菜も作るつもりだ。

「食料を海外に頼るのには違和感がある。担い手のいない田畑を耕し、子や孫の代まで農業を残したい」。独立に向け、夢は広がる。

JAふくおか八女管内で研修生は、国の青年就農給付金で年150万円、市などからも同30万円の助成を受けて、就農を準備する。
一方、研修受入農家には新規就農応援事業の活用を勧め、「受け入れに掛かる費用を、少しでも軽減できるようにしている」(同JA農業振興課)という。

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